トップ › 疑問に答える面 › 亡くなった人の預金の手続

亡くなった人の預金の手続|遺言・協議書の有無で変わる必要書類

公開 2026年11月7日・出典の確認 2026年11月7日

口座名義人が亡くなったとき、遺族や遺言執行者が預金の相続(払戻し等)の手続を行う必要があります。手持ちの書類によって、必要なものが変わります。

先に答え

必要な書類は、遺言書、遺産分割協議書、家庭裁判所の調停調書・審判書のどれがあるかで決まります。どの場合も、亡くなった人の戸籍と、手続をする人の印鑑証明書が中心です。金融機関によって求める書類が違うことがあるので、先に取引金融機関に確かめます(全国銀行協会)。

4つの場合の必要書類

全国銀行協会の案内にある、概ね必要となる書類です。

場合必要になる書類
遺言書がある遺言書/検認調書または検認済証明書(公正証書遺言以外)/亡くなった人の戸籍謄本または全部事項証明(死亡が確認できるもの)/預金を相続する人(遺言執行者がいれば遺言執行者)の印鑑証明書/裁判所で遺言執行者が選任されているときは選任審判書謄本
遺産分割協議書がある遺産分割協議書(法定相続人全員の署名・捺印があるもの)/亡くなった人の出生から死亡までの連続した除籍謄本・戸籍謄本など/相続人全員の戸籍謄本/相続人全員の印鑑証明書
遺言書も協議書もない亡くなった人の出生から死亡までの連続した除籍謄本・戸籍謄本など/相続人全員の戸籍謄本/相続人全員の印鑑証明書
家庭裁判所の調停調書・審判書がある調停調書謄本または審判書謄本(審判書上に確定表示がないときは審判確定証明書も)/預金を相続する人の印鑑証明書

遺言相続の場合は、遺言書の内容によって手続と必要書類が異なるため、遺言書と検認を確認できる書類を用意した段階で、金融機関に相談するよう案内されています。

先に集めておくもの

  1. 取引している金融機関を洗い出す

    通帳、キャッシュカード、届いた郵便物、通帳の引き落とし履歴から、口座のある金融機関を確かめる

  2. 戸籍を取り寄せる

    亡くなった人の出生から死亡までの戸籍が、ほとんどの場合に必要になる(相続人の範囲と順位)

  3. 遺言書の有無を確かめる

    自筆の遺言書が出てきたら開けずに検認の手続へ。公正証書遺言は検認が不要

  4. 金融機関に連絡して、必要書類を確かめる

    案内の書類は「概ね」のもの。金融機関ごとの書式と提出先を聞く

遺産分割前の払戻し制度

法務省の相続法改正の案内によると、2019年(平成31年)7月1日の施行(一部の規定を除く)で、遺産分割が終わる前でも、各共同相続人が、他の共同相続人の同意がなくても単独で預貯金の払戻しを受けられる制度ができました。口座ごとに、次の計算式で求めた額までです。ただし、同一の金融機関に対する権利の行使は、法務省令で定める額(150万円)が限度です。

単独で払い戻せる額 = 相続開始時の預貯金債権の額 × 3分の1 × 払戻しを求める相続人の法定相続分

たとえば、ある口座に600万円あり、法定相続分が2分の1の相続人なら、600万円×3分の1×2分の1=100万円です(編集部の計算例)。全国銀行協会の案内にも、この制度のリーフレットへのリンクがあります。葬儀費用や当面の生活費が必要なときに確かめる制度ですが、手続と必要書類は金融機関によって違うため、先に取引先に確かめてください。

生前にできる備え

口座が多いほど、遺族の手間は増えます。使わない口座を整理し、どこに何があるかをエンディングノートに書いておくこと、預貯金口座へのマイナンバー付番を検討すること、終活のお金の整理で口座・保険を一覧にすることが、そのまま備えになります。保険の手がかりは生命保険契約照会制度で調べられます。

よくある質問

戸籍は何通必要ですか?

全国銀行協会の案内では、通数は書かれていません。金融機関によって原本の返却や写しの扱いが違うため、手続の窓口に確かめてください。

ネット銀行の場合は?

全国銀行協会の案内に、ネット銀行についての記載はありません。各銀行の案内で手続を確かめてください。

あわせて読む

出典

出典の確認日: 2026年11月7日

広告