終活は、人生の最期に向けた準備を、自分の望む形で自分で進めることです。医療や介護の希望、お金や物の整理、葬儀やお墓のことなどを元気なうちに考え、書き残して家族と共有します。言葉は2009年ごろから広まり、2012年の新語・流行語大賞でトップテンに選ばれました。
言葉の意味と広まったいきさつ
新語・流行語大賞の解説は、「終活」を、人生の最期を自分の望む形で自分で準備すること、と説明しています。言葉は、週刊朝日で2009年に連載された「現代終活事情」で知られるようになり、『現代用語の基礎知識』には2010年版から載っています。
2012年の第29回新語・流行語大賞では、トップテンに「終活」が選ばれました。解説では、2012年10月2日に41歳で亡くなった流通ジャーナリストの金子哲雄さんが、生前から自分の通夜や葬儀・告別式、お墓の準備を進めていたことが紹介されています。
いまでは国や自治体も、終活を暮らしの支援として扱っています。世田谷区は2026年7月1日に「世田谷区終活支援センター」を開設し、川崎市も社会福祉協議会と組んで終活支援の事業を行っています。
終活で考えること
終活の言い換え
「終活」という言葉に重さを感じる人もいます。親に話を切り出すときや、自分で始めるときは、中身に合わせて言い換えると話しやすくなります。
| 言い換え | 意味 | 使いやすい場面 |
|---|---|---|
| 人生会議 | 厚生労働省が2018年11月30日に決めた、ACP(アドバンス・ケア・プランニング)の愛称。望む医療やケアを家族や医療・ケアチームと繰り返し話し合うこと | 医療や介護の希望を話すとき |
| 生前整理 | 元気なうちに、物や財産を整理すること | 家の片付けや財産の一覧づくり |
| 身辺整理 | 身の回りの物や契約、人づきあいを整えること | 入院や施設に入る前、住まいを移す前 |
| 老いじたく | 年を重ねたときの備え。大田区は区の事業名(老いじたく情報登録事業)に使っている | 「終活」に抵抗がある親の世代と話すとき |
| もしもの備え・これからの準備 | 日常の言い方 | 家族との雑談のなかで |
エンディングノートにも、柔らかい名前を付ける自治体があります。横浜市では、青葉区が「わたしノート」、金沢区が「これから」、緑区が「My Life」、神奈川区が「ライフデザインノート」という名前で配っています。京都地方法務局は「縁でぃんぐノート」です。
親への切り出し方は親の終活でも説明しています。
始める時期の目安
終活を始める年齢に決まりはありません。厚生労働省の人生会議のリーフレットは、誰でも、いつでも、命に関わる大きな病気やけがをする可能性があると呼びかけています。若いうちは、スマホのロックの解き方や連絡先を残すだけでも十分な準備です。
法律の上でも、年齢で区切られていることがあります。たとえば臓器提供の意思表示は、提供する意思は民法で遺言ができる年齢と同じ15歳以上で有効、提供しない意思は何歳でも有効とされています(日本臓器移植ネットワーク)。
年金や介護保険、運転免許などは年齢で仕組みが切り替わるので、その節目に見直すのも一つの方法です。年代ごとの目安は年代別の終活にまとめています。
生前整理・遺品整理との違い
| だれが | いつ | 何を | |
|---|---|---|---|
| 終活 | 本人 | 元気なうち | 情報・物・お金・医療・葬儀・お墓の準備全体 |
| 生前整理 | 本人 | 元気なうち | 物と財産の整理(終活の一部) |
| 遺品整理 | 家族 | 亡くなったあと | 故人の持ち物の片付けと形見分け |
本人が生前整理を進めておくと、家族の遺品整理の負担が軽くなります。
よくある質問
「終活」と「就活」は違いますか?
どちらも「しゅうかつ」と読みますが、就活は就職活動のことです。終活は人生の最期に向けた準備を指します。
終活は縁起が悪いことではありませんか?
受け止め方は人それぞれですが、自治体も終活の相談窓口や講座を設けるようになっています。家族が困らないための準備と考えると、前向きに取り組みやすくなります。
何から始めればいいですか?
連絡してほしい人の一覧、お金と契約の在りか、医療・介護の希望の3つを書き出すことから始めます。順番は終活でやることリストで説明しています。
あわせて読む
出典
- 「現代用語の基礎知識」選 新語・流行語大賞(第29回 2012年)(自由国民社)
- 世田谷区終活支援センター(世田谷区)
- 川崎市終活支援事業(川崎市未来あんしんサポート事業)について(川崎市)
- 「人生会議」してみませんか(厚生労働省)
- フォトレポート(ACP(アドバンス・ケア・プランニング)の愛称を「人生会議」に決定)(厚生労働省)
- 人生会議(ACP)普及・啓発リーフレット(厚生労働省)
- 老いじたく情報登録事業(大田区)
- 青葉区版エンディングノート『わたしノート』(横浜市青葉区)
- 金沢区版エンディングノート「これから」(横浜市金沢区)
- 緑区エンディングノート「My Life~これからの私がいきいきと暮らしていくために~」(横浜市緑区)
- 神奈川区版エンディングノート【ライフデザインノート】(横浜市神奈川区)
- 『縁でぃんぐノート』を作成しました!(京都地方法務局)
- 意思表示は誰でもできますか。年齢の制限はありますか。(日本臓器移植ネットワーク)
出典の確認日: 2026年10月20日