エンディングノートとは
東京法務局は、エンディングノートを「自分自身に何かあったときに備えて、ご家族が様々な判断や手続を進める際に必要な情報を残すためのノート」と説明しています。遺言のような法律上の効力はありません。全部を埋める必要はなく、書けるところから書き、置き場所を家族に伝えておくことが大切です。
遺言書との違い
| エンディングノート | 遺言書 | |
|---|---|---|
| 法律上の効力 | ない | ある(財産の分け方などを決められる) |
| 書けること | 連絡先、医療や葬儀の希望、お金の在りか、家族へのメッセージなど何でも | 主に財産の分け方、遺言執行者、未成年後見人の指定など |
| 形式 | 自由。市販のノート、無料のノート、普通のノートでもよい | 決まりがある(自筆証書は本文・日付・氏名を自書して押印など) |
| 見直し | いつでも自由に書き換えられる | 作り直すことはできるが、決まった形式で作る |
法務省と日本司法書士会連合会が作ったエンディングノートも、遺言のような法律上の効力はないとしています。財産の分け方を確実に決めたいときは、遺言書を別に作ります。
書く項目
| 項目 | 書くこと |
|---|---|
| 自分のこと | 氏名、生年月日、本籍、マイナンバーカードや健康保険の資格を確かめる書類の置き場所 |
| 連絡先 | 入院したとき・亡くなったときに知らせてほしい人 |
| 医療・介護 | 望む医療やケア、代わりに判断してほしい人、かかりつけ医、飲んでいる薬、臓器提供の意思 |
| お金 | 口座・証券・保険・年金・借入れの在りか(暗証番号は書かない) |
| 契約・デジタル | スマホ、サブスク、ネット銀行などのサービス名、スペアキーの場所 |
| 家と物 | 不動産、貸金庫、大切な物の場所と、どうしてほしいか |
| 葬儀・お墓 | 葬儀の形、宗教、呼んでほしい人、遺影の写真、納骨先 |
| ペット | 世話を頼みたい人、かかりつけの動物病院 |
| 遺言書 | 遺言書があるか、どこにあるか(法務局に預けたなど) |
| メッセージ | 家族や友人に伝えたいこと |
書き方のこつ
- 書けるところから書く — 最初のページから順に埋めようとすると止まります。連絡先とお金の在りかから書くと、家族の役に立ちます。
- 日付を書く — いつの時点の情報か分かるように、書いた日や見直した日を残します。
- 暗証番号やパスワードは書かない — ノートを見た人が誰でも使えてしまいます。パスワードは別にして保管します(デジタル終活)。
- 年に1回見直す — 誕生日や年末など、見直す日を決めておくと続けやすくなります。
- 気持ちも書く — 医療や葬儀の希望は、理由も書いておくと、家族が判断に迷ったときの助けになります。
どのノートを使うか
市販のノートのほか、法務局や自治体が無料のエンディングノートを配っています。相続・遺言・後見を中心にした法務局のノートや、医療・介護・暮らしの希望を中心にした自治体のノートがあります。
配布の場所やPDFの入手先は無料で手に入るエンディングノートにまとめています。決まった用紙がなくても、普通のノートやパソコンで作ってかまいません。
書いたあとにすること
- 置き場所を伝える信頼できる人に1〜2人、ノートの置き場所を伝えます。
- 遺言書が必要か考える財産の分け方を決めておきたいなら、遺言書を別に作ります。
- 自治体の仕組みを確かめる大田区の「老いじたく情報登録事業」のように、エンディングノートの保管場所を自治体に登録しておける仕組みもあります(区内に住民登録がある65歳以上・無料)。
よくある質問
エンディングノートは何歳から書けばいいですか?
決まりはありません。連絡先やスマホのロックの解き方だけでも、若いうちから書いておくと役に立ちます。
家族に見られたくないことは書かないほうがいいですか?
ノートは家族が読むことを前提に書きます。見られたくない物や情報は、自分で整理しておくか、扱いを信頼できる人に頼んでおきます。
パソコンで作ってもいいですか?
エンディングノートに決まった形式はないので、パソコンで作ってもかまいません。家族が開けるよう、保存場所とファイルの開き方も伝えておきます。
あわせて読む
出典
- 東京法務局の取組(未来につなぐ私の相続(エンディング)ノート)(東京法務局)
- エンディングノート ~あなたに届け、わたしの想い~(法務省・日本司法書士会連合会)
- 「人生会議」してみませんか(厚生労働省)
- 意思表示の方法(日本臓器移植ネットワーク)
- 見守り新鮮情報 第505号「始めましょう!デジタル終活」(2025年2月20日)(国民生活センター)
- 自筆証書遺言に関するルールが変わります。(法務省)
- 未成年後見人選任の申立ての手引(東京家庭裁判所)
- 老いじたく情報登録事業(大田区)
出典の確認日: 2026年10月20日
広告