相続人の存在が明らかでないとき(相続人全員が相続放棄して誰も残らない場合も含む)は、家庭裁判所が申立てにより相続財産清算人を選びます。清算人が債権者への支払いなどの清算をして、残った財産は国庫に帰属します。特別縁故者への相続財産の分与がされる場合もあります(裁判所)。
清算の流れ
- 相続人がいるかどうか分からない、または誰もいない
相続人全員が相続放棄をして、結果として相続する人がいなくなった場合も含まれる(相続放棄とは)
- 利害関係人などが家庭裁判所に申し立てる
家庭裁判所が、申立てにより相続財産清算人を選任する
- 清算人が清算する
亡くなった人の債権者等に債務を支払うなどして清算する
- 残った財産は国庫へ
清算後に残った財産は国庫に帰属する。特別縁故者(亡くなった人と特別の縁故のあった人)に分与される場合もある
申立ての人・先・費用
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申立てができる人 | 利害関係人(亡くなった人の債権者、特定遺贈を受けた人、特別縁故者など)、検察官 |
| 申立先 | 亡くなった人の最後の住所地の家庭裁判所 |
| 費用 | 収入印紙800円分、連絡用の郵便切手、官報公告料5,582円(家庭裁判所の指示があってから納める) |
| 予納金 | 相続財産の内容から、清算人の報酬を含む管理の費用が不足する可能性があるときは、申立人に相当額の予納金の納付を求められることがある |
必要な書類
標準的な添付書類は、戸籍が中心です(裁判所)。
- 亡くなった人の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本
- 亡くなった人の父母の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本
- 子(と代襲者)、直系尊属、兄弟姉妹(とおい・めいの代襲者)で死亡している人がいるときは、その人の戸籍
- 亡くなった人の住民票除票または戸籍附票
- 財産を証する資料(不動産登記事項証明書、未登記なら固定資産評価証明書、預貯金・有価証券の残高が分かる書類)
- 利害関係人からの申立てのときは、利害関係を証する資料
戸籍で相続人がいないと確かめるのに時間がかかります。申立前に入手できない戸籍は、申立後に追加で出してもよいとされています。
財産を渡したい人がいるなら
おひとりさまが「財産は国に行くより、お世話になった人や団体に残したい」と考えるなら、遺言書で渡す先を決めておく方法があります。公正証書遺言や法務局の保管制度は、検認が不要です。亡くなった後の手続を任せる備えはおひとりさまの終活にまとめました。誰が相続人になるかは相続人の範囲と順位で確かめられます。
よくある質問
特別縁故者とは誰ですか?
裁判所の案内では、被相続人(亡くなった人)と特別の縁故のあった人とされています。分与されるかどうかは、事案ごとに判断されるため、弁護士などに相談してください。
申立てをするのは誰ですか?
利害関係人(債権者、特定遺贈を受けた人、特別縁故者など)または検察官です。誰が利害関係人にあたるかは、専門家に確かめます。
あわせて読む
出典
- 相続財産清算人の選任(裁判所)
- 相続の放棄の申述(裁判所)
出典の確認日: 2026年11月7日