- どこで
- 住所地・本籍地・所有する不動産の所在地のいずれかを管轄する遺言書保管所(法務局)
- 誰が
- 遺言を書いた本人だけ。代理人による申請と、郵送での申請はできない
- 予約
- 窓口での手続は予約が必要。予約できるのは30日先まで、当日の予約はできない
- 手数料
- 遺言書1通につき3,900円(収入印紙)
手続の順番
- 様式の決まりに合わせて遺言書を書く
- いつ
- 予約をとる前
- どこで
- 自宅など
- 持ち物
- 用紙の大きさや余白の決まりは、次の「用紙と書き方の決まり」にあります。余白に1文字はみ出しても預かってもらえません
- 保管申請書を書く
- いつ
- 窓口に行く前
- どこで
- 様式は法務省のサイトからダウンロードできる。法務局の窓口でももらえる
- 持ち物
- 保管申請書(遺言書とは別の紙)
- 予約をとる
- いつ
- 窓口に行く日の前。午前の予約は翌業務日以降、午後の予約は翌々業務日以降にとれる
- どこで
- 法務局手続案内予約サービスの専用サイトが24時間受け付け。電話か窓口でもとれる(平日9時から17時)
- 持ち物
- 予約は手続をする本人がとる。夫婦それぞれが預けるときも、1人につき1件の予約が必要
- 予約した日時に、本人が遺言書保管所へ行く
- いつ
- 予約した日時
- どこで
- 申請先は、住所地・本籍地・所有する不動産の所在地を管轄する保管所から選べる
- 持ち物
- 次の「窓口に持っていくもの」のとおり
- 保管証を受け取る
- いつ
- 手続が終わったとき
- どこで
- 申請した保管所
- 持ち物
- 保管証には、氏名・出生年月日・保管所の名称・保管番号が書かれる
窓口に持っていくもの
当日の持ち物は5つです。一つでも欠けると、その日のうちに預けられないことがあります。出かける前に、次の一覧で確かめます。
- 遺言書 — ホチキスで綴じず、ばらばらのまま持っていきます。封筒は要りません
- 保管申請書
- 住民票の写し(原本) — 本籍と筆頭者が書かれていて、マイナンバーや住民票コードが書かれていないもの。外国語で書いた遺言書は日本語訳も必要です
- 顔写真つきの身分証明書 — 運転免許証やマイナンバーカードなど。有効期限内のもの
- 手数料3,900円分の収入印紙 — 窓口の指示があれば納付用紙に貼ります
持参した書類は審査されるので、手続が終わるまで待ち時間が出ます。時間に余裕のある日に予約します。2通目以降を追加で預けるときは、最初に申請した保管所でしか受け付けてもらえません。
用紙と書き方の決まり
法務省の「遺言書の様式等についての注意事項」には、数字で決まった条件があります。守れていないと、書き直しになります。
| 項目 | 決まり |
|---|---|
| 用紙 | A4サイズ。文字が読みにくくなる模様や色のない用紙。一般的な罫線は問題ない |
| 余白 | 上5ミリメートル以上、下10ミリメートル以上、左20ミリメートル以上、右5ミリメートル以上。余白には何も書かない |
| 書く面 | 片面だけ。両面に書いた遺言書と財産目録は預かってもらえない |
| ページ番号 | 余白の中に、総ページ数がわかるように書く(例:1/2、2/2)。1枚だけの遺言書は不要 |
| 綴じ方 | ホチキスなどで綴じない。全ページをばらばらのまま出す |
| 財産目録 | 自分で書かない目録を付けるときは、書いてある全ページに署名と押印が必要 |
本文・日付・氏名を自分で書くという自筆証書遺言そのものの決まりは、遺言書の準備にまとめています。
預けたあと(保管証・閲覧・変更・撤回)
預けて終わりではなく、あとの手続のために保管証と保管番号を控えておくことが大切です。保管証は再発行されません。保管番号は、閲覧・撤回・変更の届出で必要になります。家族に預けたことを伝えるときは、保管証の写しを渡すと確実です。
| 手続 | 誰が | 費用・方法 | 予約 |
|---|---|---|---|
| 閲覧(モニター) | 本人だけ | 1回1,400円。全国どこの保管所でも見られる | 必要 |
| 閲覧(原本) | 本人だけ | 1回1,700円。原本のある保管所だけ | 必要 |
| 変更の届出(氏名・住所・本籍など) | 本人(または法定代理人) | 無料。全国どこの保管所でもよく、郵送もできる | 郵送なら不要 |
| 保管の撤回 | 本人だけ | 手数料は要らない。原本のある保管所に行き、遺言書の返還を受ける | 必要 |
遺言の内容を変えたいときは、いったん撤回して書き直し、あらためて預けることがすすめられています。撤回しても、遺言の効力そのものには影響しません。氏名や住所が変わったのに届出をしていないと、閲覧のときに先に変更の届出を求められます。
予約をとる前後の段取り
予約は30日先までとれますが、当日の予約はできません。預けたい日が決まったら、次の順に動くと、窓口で慌てずにすみます。
- 遺言書と申請書を書き終える窓口では持参した書類が審査されるので、書き終えたものを持っていく前提で日を選びます。
- 住民票の写しを取る本籍と筆頭者が書かれ、マイナンバーや住民票コードが書かれていないものが必要です。取り寄せにかかる日数は、市区町村の窓口に確かめます。
- 収入印紙を用意する手数料は3,900円分の収入印紙です。窓口の指示に従って、納付用紙に貼ります。
- 前日に持ち物を並べて確かめる遺言書はホチキスで綴じず、ばらばらのままです。封筒は要りません。
専用サイトでとった予約は、サイトで日時を変えられます。当日にやめるときは、予約した遺言書保管所に電話で連絡します。電話は時間帯によってつながりにくいことがあるので、専用サイトの予約がすすめられています。
家族に伝えておくこと
預けたことを家族が知らないと、保管制度を使った意味が薄れます。次の3つは、伝えるか、エンディングノートに残しておきます。
- 遺言書を預けた遺言書保管所の名前
- 保管番号(保管証に書かれている。亡くなったあとに遺言書情報証明書を請求するときにも必要)
- 保管証の写し(保管証そのものは再発行されないので、原本は大切にしまっておく)
亡くなったあと、あらかじめ指定した人に、遺言書が保管されていることを知らせてもらえる「指定者通知」があります。2023年10月2日からは、知らせる相手を3人まで指定できます。通知の仕組みは、法務省の「通知について」のページにあります。
よくある質問
代わりに家族が預けに行ってもよいですか?
保管の申請ができるのは本人だけです。代理人による申請と、郵送による申請はできないと法務省の案内に書かれています。
予約なしで窓口に行くとどうなりますか?
窓口で行う手続は、すべて予約が必要とされています。変更の届出と証明書の請求は郵送でもでき、その場合は予約も来庁も要りません。
法務局に預ければ、遺言の内容の相談もできますか?
法務局は遺言の内容の相談には応じず、預けたことで遺言が有効だと保証されるわけでもありません。内容に迷うときは、弁護士や司法書士に相談してから書きます。相談先は終活の相談窓口にあります。
遺言書は封筒に入れて持っていきますか?
封筒は要りません。複数ページでもホチキスなどで綴じず、全ページをばらばらのまま持っていきます。
2通目の遺言書を追加で預けたいときは?
2通目以降を追加で預けるときは、最初に申請した遺言書保管所に限られます。
あわせて読む
出典
- 遺言者の手続(保管の申請・閲覧・変更の届出・撤回)(法務省)
- 予約について(法務省)
- 遺言書の様式等についての注意事項(法務省)
- 自筆証書遺言書保管制度(法務省)
出典の確認日: 2026年10月31日