- いつ
- 66歳以後、75歳までの間の、受け取り始めたい時期に請求する
- どこへ
- お近くの年金事務所または街角の年金相談センターに、請求書を出す
- 増える額
- 1か月あたり0.7%、最大84%(75歳まで遅らせたとき)。請求した時点で増額率が決まる
- 注意
- 加給年金額と振替加算は増額の対象にならず、待っている間は受け取れない
手続の順番
- 受け取り始めたい時期を決める
- いつ
- 65歳になる前から、66歳〜75歳の範囲で考える
- どこで
- 年金の見込額は、ねんきんネットや、50歳以上に届くねんきん定期便で確かめられる
- 持ち物
- 基礎年金と厚生年金は、別々の時期に遅らせることもできる
- 請求書を用意する
- いつ
- 請求する前
- どこで
- 日本年金機構のサイトから様式を探す。年金の受給状況によって様式が違う
- 持ち物
- 次の「請求書の種類」のとおり
- 年金事務所か街角の年金相談センターに出す
- いつ
- 受け取り始めたい時期に
- どこで
- お近くの年金事務所、または街角の年金相談センター
- 持ち物
- 請求書と添付書類。添付書類は日本年金機構の「65歳時の年金の手続き」のページで確かめる
- 請求した時点で、増額率が決まる
- いつ
- 手続をした時点
- 持ち物
- 増額率は一生変わらないので、請求する時期をよく考えて出す
請求書の種類
日本年金機構の案内では、これまでの受給の状況で出す書類が分かれています(案内の更新日は2026年6月15日)。
| 状況 | 出す書類 |
|---|---|
| 初めて老齢年金を、66歳以後に繰り下げて請求する | 年金請求書(国民年金・厚生年金保険 老齢給付)様式第101号/老齢基礎年金・老齢厚生年金 支給繰下げ申出書 様式第103-1号/老齢年金の受取方法確認書 |
| 老齢年金を受給中、または受給していたことがある | 老齢基礎・厚生年金裁定請求書/支給繰下げ請求書 様式第235-1号/老齢年金の受取方法確認書 |
添付書類は、人によって違います。日本年金機構の「65歳時の年金の手続き」のページで確かめるか、年金事務所で聞きます。
遅らせる前に知っておくこと
増えるのは魅力ですが、遅らせている間の決まりを知らずに決めると、あとで困ることがあります。日本年金機構の案内にある注意を、手続の前に確かめます(案内の更新日は2026年8月12日)。
- 加給年金額と振替加算は増額の対象にならず、繰下げの待機中は受け取れません。
- 65歳以後に厚生年金に加入していたときなどは、在職老齢年金の制度で支給が止まる部分が、増額の対象から除かれます。
- 75歳に達した月を過ぎて請求しても、増額率は増えません。増えた分は、75歳にさかのぼって支払われます。
- 複数の老齢厚生年金があるときは、すべてを同時に繰り下げます。
- 特別支給の老齢厚生年金には繰下げの制度がなく、受給開始年齢になったら速やかに請求します。
- 繰下げの請求は、遺族が代わって行うことができません。繰下げの加算額は、遺族厚生年金には反映されません。
- 昭和27年4月1日以前に生まれた人などは、繰下げの上限が70歳で、増額は最大42%です。
年金額の見込みを調べる手順は、ねんきんネットで見込額を調べるで説明しています。受け取り始める時期の選び方は60代の終活にあります。
問い合わせ先
手続の前に迷ったときは、ねんきんダイヤル(0570-05-1165)に聞けます。受付は月曜が8時30分から19時、火曜から金曜が8時30分から17時15分、第2土曜が9時30分から16時です。
遅らせるかを決めるための確認
繰り下げて増えるのは年金の額で、その代わり受け取り始めが遅れます。決める前に、次の点を自分の場合に当てはめて確かめます。
| 確かめること | 見る場所 |
|---|---|
| 65歳のときに受け取れる年金の見込額 | ねんきんネット、ねんきん定期便 |
| 加給年金額や振替加算の対象になるか(対象なら待機中は受け取れない) | 年金事務所、ねんきんダイヤル |
| 65歳以後も働くか(在職老齢年金で支給が止まる部分は、増額の対象外) | 勤め先、年金事務所 |
| 受け取るまでの生活費をどうまかなうか | 終活のお金の整理 |
増額率は、遅らせた月数に応じて1か月あたり0.7%です。請求した時点で増額率が決まり、あとから変えられない点が、手続の中心です。
家族に伝えておくこと
繰下げの請求は、遺族が代わって行うことができません。また、繰下げの加算額は、遺族厚生年金には反映されません(どちらも日本年金機構の案内)。遅らせる前に、配偶者や家族とも、受け取り始める時期の考えを共有しておくと、あとの混乱を防げます。
年金の請求では、通帳やキャッシュカードの写しなどが要る場合があります。口座の整理は預貯金口座のマイナンバー付番や終活のお金の整理が参考になります。
増額率の計算例
増額率は、65歳から数えて繰り下げた月数に、1か月あたり0.7%をかけた率です。日本年金機構の案内にある数字から計算した例です(計算は当サイトによるもの)。
| 受け取り始め | 遅らせた月数 | 増える率 |
|---|---|---|
| 66歳 | 12か月 | 8.4% |
| 68歳 | 36か月 | 25.2% |
| 70歳 | 60か月 | 42% |
| 72歳 | 84か月 | 58.8% |
| 75歳 | 120か月 | 84%(最大) |
増える率は、基礎年金や厚生年金の額にかけて、実際に受け取る額を出します。見込額はねんきんネットで確かめます。
よくある質問
年金を遅らせると、いくら増えますか?
繰り下げた月数に応じて1か月あたり0.7%増え、75歳まで遅らせると最大84%です。増額率は一生変わりません。
繰下げの手続は、いつすればよいですか?
66歳以後に、受け取り始めたい時期に請求します。請求した時点で増額率が決まるので、時期を選んで出します。
基礎年金と厚生年金を別々に遅らせられますか?
老齢基礎年金と老齢厚生年金は、別々に繰り下げることもできます。複数の老齢厚生年金があるときは、すべてを同時に繰り下げます。
75歳を過ぎてから請求すると、もっと増えますか?
75歳に達した月を過ぎて請求しても、増額率は増えません。増えた分は、75歳にさかのぼって支払われます。
あわせて読む
出典
- 66歳以後に老齢年金の受給を繰下げたいとき(日本年金機構)
- 66歳以後に年金の請求(繰下げ請求または65歳にさかのぼって請求)をするとき(日本年金機構)
- 年金の繰下げ受給(日本年金機構)
- ねんきんダイヤル(一般のお問合せ)(日本年金機構)
出典の確認日: 2026年10月31日