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任意後見契約を結ぶ手続の順番(契約から効力が生じるまで)

公開 2026年10月31日・出典の確認 2026年10月31日

任意後見は、判断する力があるうちに、将来の財産管理や手続を任せる人と内容を決めておく仕組みです。契約を結んだ日から後見が始まるわけではなく、契約・登記・家庭裁判所の手続の3つを順に経て始まります。

この手続の要点
契約
本人が元気なうちに、任せる人と任せる内容を決め、公正証書で契約する
どこで
公証役場。場所は日本公証人連合会のホームページで探せる
効力
本人の判断する力が下がり、家庭裁判所が任意後見監督人を選んだ時から
費用(契約の分)
基本手数料1万3,000円、登記嘱託手数料1,600円、登記所に納める印紙2,600円と、正本の証書代・切手代

手続の順番

  1. 任せる人と、任せる内容を決める
    いつ
    本人の判断する力が十分なうち
    どこで
    家族や任せたい人と話し合う
    持ち物
    任せたい財産管理や手続の内容を書き出したメモ
  2. 公証役場で、公正証書による契約を結ぶ
    いつ
    内容が決まったら
    どこで
    公証役場(日本公証人連合会のホームページで探せる)
    持ち物
    契約は公正証書でしなければならない。必要書類は公証役場に聞く
  3. 契約が登記される
    いつ
    契約のあと
    どこで
    契約の費用に、登記嘱託手数料と登記所に納める印紙代が含まれる
    持ち物
    登記の証明書の請求や登記の申請の問い合わせ先は、東京法務局民事行政部後見登録課
  4. 判断する力が下がったら、家庭裁判所に申し立てる
    いつ
    低下したら速やかに
    どこで
    家庭裁判所に、任意後見監督人の選任を申し立てる
    持ち物
    必要な書類と費用は、申し立てる家庭裁判所に確かめる
  5. 任意後見監督人が選ばれ、後見が始まる
    いつ
    選任された時から
    どこで
    任意後見人が、契約で任された事務を本人に代わって行う

法務省の「任意後見制度」のQ&Aを開く

契約にかかる費用

法務省のQ&Aに載っている、任意後見契約の公正証書を作るときの費用です。2026年10月31日に確かめました。

項目金額
公正証書作成の基本手数料1万3,000円
登記嘱託手数料1,600円
登記所に納付する印紙代2,600円
そのほか本人らに交付する正本等の証書代、登記嘱託書を郵送する切手代など

家庭裁判所に申し立てるときの費用は、このQ&Aには書かれていません。裁判所のホームページで申し立てる家庭裁判所の案内を見るか、窓口に問い合わせます。

任意後見監督人とは

任意後見監督人は、任意後見人が契約どおりに仕事をしているかを見守る人で、家庭裁判所が選びます。弁護士・司法書士・社会福祉士などの第三者が選ばれることが多いとされています。

任意後見人になる人、その配偶者、直系血族、兄弟姉妹は、任意後見監督人になれません。家族に任せたいときも、監督人は別の人がつくことを知っておくと、あとで戸惑わずにすみます。

契約の時点では後見は始まっておらず、家庭裁判所が任意後見監督人を選んだ時から契約の効力が生じるという順番です。契約したあと、本人の判断する力が下がったときに、任せた人や家族が申し立てを忘れないよう、契約の相手には契約書の保管場所を伝えておきます。

問い合わせ先

登記の証明書の請求や、登記の申請については、東京法務局民事行政部後見登録課(電話 03-5213-1360)が窓口です。契約の内容や費用は公証役場に、家庭裁判所の申し立てはその家庭裁判所に聞きます。

任意後見のほかに、身元保証や死後の事務までまとめて任せる契約を考えるときは、おひとりさまの終活で契約前に確かめることをまとめています。

契約の前に決めておくこと

任意後見契約では、任せる人と、任せる事務の内容を決めます。公証役場での相談が進むよう、次のことを前もって話し合っておきます。

どの事務を任せられるか、費用の取り決めをどうするかは、契約の内容によって変わります。公証役場や、弁護士・司法書士などの専門家に相談して決めます。

ほかの備えとの関係

任意後見は、判断する力が下がったあとの財産管理や手続のための備えです。亡くなったあとの財産の分け方は遺言書で、医療・介護の希望は人生会議やエンディングノートで、と、備えごとに役割が違います。

備えたいこと使う仕組み手続のページ
判断する力が下がったときの財産管理・手続任意後見契約このページ
亡くなったあとの財産の分け方遺言書公正証書遺言を作る手続
医療・介護の希望人生会議、エンディングノート人生会議

法定後見との費用のちがい

判断する力が下がったあとに、家庭裁判所が後見人を選ぶ「法定後見」の申立てもあります。法務省のQ&Aに載っている費用を並べると、手続の入口がちがうことがわかります。

任意後見(契約を結ぶとき)法定後見(申立てるとき)
いつの手続か判断する力が十分なうちに、公証役場で契約する判断する力が下がったあとに、家庭裁判所に申し立てる
主な費用公正証書作成の基本手数料1万3,000円、登記嘱託手数料1,600円、登記所に納める印紙2,600円収入印紙800円、登記手数料2,600円。鑑定料はほとんどが10万円以下

任意後見は、誰に任せるかを本人が決められる点が違いです。法定後見の申立ての手順は、申し立てる家庭裁判所に確かめます。

よくある質問

契約を結べば、すぐに任せた人が財産を管理できますか?

できません。家庭裁判所が任意後見監督人を選んだ時から効力が生じ、任意後見人は、そのときから契約で任された事務を行います。

契約は自分で書いた書類でもよいですか?

任意後見契約は、公正証書による契約で定めます。公証役場で結びます。

任意後見監督人に家族はなれますか?

任意後見人となる人、その配偶者、直系血族、兄弟姉妹は、任意後見監督人になれません。弁護士・司法書士・社会福祉士などの第三者が選ばれることが多いとされています。

登記の証明書は、どこに頼みますか?

証明書の請求や登記の申請については、東京法務局民事行政部後見登録課(電話 03-5213-1360)に問い合わせます。

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出典

出典の確認日: 2026年10月31日

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