40代の終活は、親の介護に備えて相談先を知ることと、自分の保険・口座の一覧を作ることが中心です。子どもが未成年なら、もしものときに誰が育てるかも考えておきます。
40歳から介護保険の第2号被保険者に
40歳になると、医療保険に入っている人は介護保険の第2号被保険者になり、介護保険料を医療保険の保険料と一緒に納めます(厚生労働省「介護保険制度の概要」)。
ただし、40〜64歳の人が介護保険のサービスを使えるのは、末期がんや関節リウマチなど、加齢に伴う病気(特定疾病)が原因で要介護・要支援になった場合に限られます。65歳以上の第1号被保険者は、原因を問わず使えます。
40代では、自分の介護よりも親の介護が先に来ることが多いでしょう。
親の介護が始まる前に相談先を知る
高齢の人の暮らしや介護の相談は、市町村が設置する地域包括支援センターが受けています。保健師・社会福祉士・主任介護支援専門員(主任ケアマネジャー)などがチームで対応し、必要なサービスや制度につないでくれます。厚生労働省の資料では、2025年4月末で全国に5,487か所あります。
相談するのは、親が住んでいる地域のセンターです。親が遠くに住んでいるときは、親の住所から担当のセンターを調べておくと、いざというときに慌てずに済みます。
親との話し方は親の終活で説明しています。
仕事と介護の両立の制度
働きながら親を介護する人のために、育児・介護休業法の制度があります。厚生労働省によると、介護休業は対象家族1人につき3回まで、通算93日まで休めます。介護休暇は年5日(対象家族が2人以上なら年10日)まで取れます。
使えるかどうかや手続は勤め先で確かめます。制度があることを知っておくだけでも、親の急な入院のときに選べることが増えます。
自分の保険と口座の一覧
40代は、住宅ローン、生命保険、子どもの教育資金など、お金の流れが最も複雑になる年代です。自分に何かあったとき、家族が全体を見渡せるように一覧にしておきます。
- 銀行・証券の口座(金融機関名と支店、ネット専用かどうか)
- 生命保険・医療保険(保険会社、証券の保管場所、受取人)
- 住宅ローンや借入れ(金融機関、返済口座)
- 毎月の引き落とし(スマホ、サブスク、公共料金、クレジットカード)
家族が生命保険の契約の有無を調べる仕組み(生命保険協会の生命保険契約照会制度)もありますが、調べる相手1人につきウェブの申請で6,000円かかります。一覧があれば、こうした手間をかけずに済みます。
子どもが未成年のとき
親権を持つ親がいなくなったとき、未成年の子どもには未成年後見人が付き、子どもの世話や財産の管理をします。東京家庭裁判所の手引は、未成年後見人を「遺言等で指定され又は家庭裁判所で選任された」人と説明しています。
つまり、親は遺言で、もしものときに子どもを託したい人を指定しておくことができます。指定がなければ、家庭裁判所が選ぶことになります。託したい人がいるなら、その人と話したうえで、遺言書に書くことを検討します。
よくある質問
40代で遺言書を作るのは早いですか?
早すぎることはありません。とくに子どもが未成年の場合や、再婚などで家族の関係が複雑な場合は、遺言書があると家族の負担が軽くなります。
45歳のねんきん定期便は何が違いますか?
35歳・45歳・59歳のねんきん定期便は封書で届き、全期間の加入履歴が載ります。記録に抜けがないかを確かめる機会です。
親が終活の話を嫌がります。
親自身の終活より先に、「自分も書いてみた」と自分の準備から話す方法があります。親の終活で切り出し方を説明しています。
あわせて読む
出典
- 介護保険制度の概要(令和7年7月)(厚生労働省)
- 地域包括ケアシステム(厚生労働省)
- 介護休業(介護休業制度特設サイト)(厚生労働省)
- 生命保険契約照会制度のご案内(生命保険協会)
- 未成年後見人選任の申立ての手引(東京家庭裁判所)
- 大切なお知らせ、「ねんきん定期便」をお届けしています(日本年金機構)
出典の確認日: 2026年10月20日