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生前贈与の贈与税|年110万円の基礎控除と税率の計算例

公開 2026年11月7日・出典の確認 2026年11月7日

「毎年110万円までなら税金がかからない」と聞いたけれど、本当にそれだけでよいのか。国税庁の説明で、税のかかり方と注意点を整理しました。

先に答え

贈与税は個人から財産をもらったときにかかる税金で、暦年課税では、1年間にもらった財産の合計から基礎控除110万円を引いた残りにかかります。合計が110万円以下なら贈与税はかかりません。ただし、相続のときに、亡くなる前の一定期間の贈与は相続税の計算に加えられます(国税庁)。

贈与税の2つの課税方法

国税庁の説明では、贈与税の課税方法は「暦年課税」と「相続時精算課税」の2つで、一定の要件に当てはまる場合に「相続時精算課税」を選べます。

課税方法かかり方
暦年課税その年の1年間(年初から年末まで)にもらった財産の合計額から、基礎控除額110万円を引いた残りにかかる
相続時精算課税贈与者ごとに、1年間にもらった財産の合計額から基礎控除110万円を引き、さらに特別控除額2,500万円を控除する。基礎控除は2024年(令和6年)1月1日以後の贈与から

法人から財産をもらったときは、贈与税ではなく所得税がかかります。自分が保険料を負担していない生命保険金を受け取った場合や、債務の免除を受けた場合なども、贈与を受けたものとみなされて贈与税がかかることがあります。

税率と計算例(暦年課税)

国税庁の速算表は、基礎控除110万円を引いたあとの金額に当てはめます。「一般」と「特例」の2つの表があり、「特例」は、贈与を受けた年の年初の時点で18歳以上の人が、直系尊属(父母や祖父母など)からもらった財産に使います(夫の父からの贈与などには使えません)。

一般の税率(兄弟間・夫婦間・親から未成年の子など)

基礎控除後の金額税率控除額
200万円以下10%—
300万円以下15%10万円
400万円以下20%25万円
600万円以下30%65万円
1,000万円以下40%125万円
1,500万円以下45%175万円
3,000万円以下50%250万円
3,000万円超55%400万円

特例の税率(18歳以上の人が、父母や祖父母などの直系尊属からもらったとき)

基礎控除後の金額税率控除額
200万円以下10%—
400万円以下15%10万円
600万円以下20%30万円
1,000万円以下30%90万円
1,500万円以下40%190万円
3,000万円以下45%265万円
4,500万円以下50%415万円
4,500万円超55%640万円

計算例(国税庁の速算表の考え方に当てはめた編集部の例です)。祖父から18歳以上の孫に310万円を贈与した場合、310万円から110万円を引いた200万円が基礎控除後の金額で、特例の10%で20万円です。同じ310万円を兄弟からもらった場合は、一般の表の200万円以下で10%となり、同じく20万円です。400万円をもらった場合は、基礎控除後の290万円に、特例では15%から控除額10万円を引き、33万5,000円になります。

相続の前の贈与は加算される

「毎年110万円ずつ贈れば、相続税がかからない」とは限りません。国税庁の説明では、相続や遺贈で財産を取得した人が、亡くなった人から加算対象期間に暦年課税の贈与で取得した財産があるときは、相続税の課税価格にその財産の贈与時の価額を加算します。基礎控除の110万円以下の贈与でも、加算の対象になります。

亡くなった人の相続開始日加算対象期間
2026年(令和8年)12月31日まで相続開始前3年以内
2027年(令和9年)1月1日から2030年(令和12年)12月31日まで2024年(令和6年)1月1日から死亡の日まで
2031年(令和13年)1月1日以後相続開始前7年以内

加算された贈与財産に対応する贈与税の額は、相続税の計算で控除されます。配偶者控除を受けた分や、非課税の適用を受けた住宅取得等資金などは、加算しない財産とされています。

申告の期間

1年間にもらった財産の合計が110万円を超えるときは、毎年、もらった年の翌年の2月1日から3月15日までの間に申告と納税をします。納税は金銭で一度に納めるのが原則で、贈与税額が10万円を超え、納期限までに金銭で納めるのが難しいときは、年に分けて納める延納の制度があります(税務署の許可が要ります)。相続時精算課税を初めて選ぶときは、申告期間内に「相続時精算課税選択届出書」を出す必要があります。

よくある質問

毎年110万円を同じ人に贈り続けても大丈夫ですか?

国税庁の説明では、贈与の合計が毎年110万円以下であれば贈与税はかかりません。ただ、相続のときの加算の対象期間内の贈与は、相続税の計算に加えられます。税理士に相談してください。

子の名義の口座に貯めておく場合は?

国税庁のこの説明には書かれていません。名義だけの預金と贈与の区別は難しいため、税務署か税理士に確かめてください。

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出典

出典の確認日: 2026年11月7日

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